「取材のリピート!?」│カフェ開業メソッド

来店客同様、取材にも新規の他にリピートというものがあります。取材元が同じでかつ同じ趣旨ということもありますが、趣旨が異なりつつも再びそこの店を取り扱ってくれる場合もあります。


私のお店で過去に実際にあったいくつかの例を紹介します。


【ケース1】私鉄沿線内に設置されているフリーペーパーで当店が所在する「商店街の特集」があり、某コラムニストの方がうちの商店街をまわり、その中のひとつとして当店の紹介もしていただいた。

→その後しばらくして、そのコラムニストの方が今度はご本人が関東中の喫茶店を巡って週刊誌に連載している仕事で当店のことを思い出してくださり、日を改めて再来店、より詳細な取材をしていただく。さらにその記事はその後、連載記事を集めた一冊の本になり再度使用された。


【ケース2】働く女性を応援する某フリーペーパーの「辛いもの特集」内で当店の文字通りキラーメニュー(!?)「地獄のカレーパン」が紹介された。

→その後同じライターさんが、同じフリーペーパーで異なる企画(コーヒー企画)に携わった際、当店にすぐに連絡をくださり、コーヒーに関する細かい取材が行われた。

余談ですが、この時のコーヒー企画の号がこのフリーペーパー史上最高出荷部数となったそうで、ライターの方はもちろんのこと個人的にも最高に嬉しかったです(地獄のカレーパンの時ではなく、当店の本流であるコーヒーが紹介された回でというのが特に。)


【ケース3】「地獄のカレーパン」がネット上とある企画で、「横浜で一番辛いもの」に暫定認定される。

→FMヨコハマで取り上げられる。

→FMヨコハマのレポーターさんが今度は日本テレビの番組内で当店を紹介してくださった。

→テレビ神奈川の某番組内で芸人さんやアイドルがスタジオに来た際の罰ゲームとして、

「TVK御用達の~」という紹介のされかたをする。


【ケース4】地域のタウン誌で当店の「天井の空の絵が変わる様子」が掲載される。

→同じライターさんにより、今度は神奈川新聞内の「星空が見えるカフェ」という記事になる。


【ケース5】某有名作家の方が散歩の途中に来店(これが最初でした)。

→新聞、雑誌に掲載されるご自身のインタビューの場所として(またプライベートとしても)当店が常用的に利用される。


【ケース6】地域を散歩する趣旨の番組で紹介される。

→その番組の再放送、さらに「過去に放映されたあの店はどうなったか?」のような趣旨で再び取材、実に3度目のオンエア。


【ケース7】テレビドラマの舞台となる(ただし、あくまでも舞台として使われるのみ)。

→そのドラマがDVDになった時のボーナストラック特典映像にて当店が紹介される。またその番組に出たお店ばかりを集めた週刊誌及びネット上での特集記事が流布。


【ケース8】2017年、YOKOHAMA WALKERに1年間だけで6回(うち1冊は関連本【ムック】)掲載される。

→トレンドに疎い私ですら知っている雑誌「横浜ウォーカー」からは創業から10年目にして初めて掲載されることになりましたが、一度された後はなんとこの年だけで平均すると隔月で載ったことになります。


まだありますがとりあえずこんなところで。


重要なことは、「最初に何かがあって、その後の展開がある」ということです。

ただ、これは後から気がついたことであり、それぞれの最初の取材時にはそんなことは考えていませんでした。既に述べたことになりますが開業当初にプレスリリースというものをし、けんもほろろ、なしのつぶて、で反応ゼロだった過去があります。


開業当初はお客さんが入らず、不安にさいなまれる日々も経験しました。そういうこともあって、1件の取材の有り難みがハンパじゃなかったので、全力で対応、具体的には取材を営業時間外にして、こちらも相手側も自由が利き、伸び伸びと取材が出来るような環境にすることをはじめ、何より大歓迎オーラを出しながら対応してきたのは確かです。片手間に適当に対応するよりは結果として有効であったのは確かです。


また、例えば当店の掲載本を進呈して頂いた際には必ずこちらからお礼の電話またはメールをするようにしているのですが、以前、横浜中の飲食店をマンガで紹介している本に載り、掲載本が送られて来て担当者に電話するも不在で、伝言だけお願いしたところ、折り返しかかって来て、その担当者さん曰く「こんな電話をいただいたのは初めてでした。本当にありがとうございます」と喜んでいただいたことがあるのだが、一般社会ではごく当たり前のことを、物凄く多くの店主の方々はしていないのかということに逆に驚いたことがあります。


とにかく取材に対する有り難みを持ち、歓迎モードで接する。これが第一歩です。

いえ、実はこれは第二歩の誤りでした。


最初の一歩は何か?

それは店の内装であり商品であり接客態度です。既に述べているように、取材班は実際にお客さんとして潜入来店することが多いです。どんなにクチコミや触れ込みが良くても実態がどうなのか確認されます。


だから普段からちゃんとしましょう・・・あれ?なんだか綺麗事の流れになってきました。

「内装も商品も接客もすごく良く、取材には全力投球しているのに、その後の展開に至らない、またはそもそも最初の取材すらない」というお店だっていくらでもあります。何の不思議もありません。


私のお店は何故取材が多かったのか?それは間違いなく「運が良かった」からです。

謙遜でもなんでもなくこれはもう絶対にそう思います。


でもこれでこの回を終わってしまったら身も蓋もないこともわかっています。

冷静に、真剣に、分析した結果、やはり言えることと言えば、これまたありきたり過ぎることではありますが、「その店ならではのオリジナリティ」です。


本当にありきたりのオチですみません・・・


でも、この「その店ならではのオリジナリティ」を現段階で考えついている人がいたら、その人に対しこれだけは言っておきたいことがあります。その初期衝動を本当に大切にしてみてください。


圧倒的個性というものは、先例さえもなかったり、または工事の際の規格サイズにも当てはまらない、いわゆる「規格外」のものであったりします。やがてここに多くの反対多数派に出会うことになるはずです。


妙な孤独を感じるはずです。身内や友人知人、そして内装工事をする人、親身になってあなたのお店の成功を祈っている人であればあるほど反対、または「大事なことはそういうことじゃなくて、もう少し基本的なQSC(クオリティ、サービス、クレンリネス)であってさ」などと助言してくるかもしれません。


八方ふさがりの孤独を感じることでしょう。逆にそうならなければそのアイディアはそこまでの圧倒的個性とはいえない、ともいえます。そういった味方からの誠意と善意の助言をなんとかしてくぐり抜けた果てに、競合店の存在しない、取材する側は放っておけない店が生まれるのかもしれません。


もう一度言いますが、かなり孤独になります。孤独の準備をしておいてください。