カフェラボ講座~「小さな飲食店が【比較的】大きな売り上げをあげるコツ」~レポ

2年ほど前のこと。とあるイベントで珈琲・紅茶を提供することになりました。用意すべきボリュームがさっぱりわからず、プロを相手に失礼なことと思いながら、赤澤マスターに相談したことがあります​。すると「イベントの開催時間はどのくらいですか。」と聞かれました。開催時間を1杯の珈琲を淹れるのに必要な時間で割れば、それが限度の個数だと教わり、モヤモヤがすっきり晴れ渡ったことを覚えています。

カフェの売上を予測する上でもこの考え方は有効で、赤澤マスターの場合は「珈琲を1杯淹れるのに4分かかるので、1日の営業時間8時間では120杯が限界」となるそうです。もちろんこれは数値上のことなので、実際には120人のお客様が来た日は存在しないとのこと。また、時間という要素の他に、空間(席数)という要素もあります。そんなあれこれをふまえて赤澤マスターが推奨するのは、「まずは月商83万円を目指しましょう。」というものです。これは言い換えると「年商1千万を少し下回る=消費税を納める義務がない」です。もちろん、税金を納めてもいいからもっと稼ぎたい人もいるでしょう。ただ、赤澤マスターの感覚として「超えるなら1200万円は売り上げないと、あまりお得感はない」のだそうです。つまり毎月100万をコンスタントに売り上げる。限られた時間と空間とマンパワーで、どうしたらそれが可能なのか。売り上げが上がる「コツ」なんてものはあるんでしょうか。

今回のカフェラボ講座のスペシャルゲストT氏は「たった3坪の焼き小籠包屋を営みながら年間6千万の売上を叩き出した男」。2011年にオープンして最初の2年間は思わしくなかった経営だったそうですが、そこから現在に至るまでのお話を伺う中で、いくつかキーワードがありました。

まずは「常連さん」。お客様というのは何にもしなかったら来てくれるわけがないんだけど、来てくれた方が気に入ってくれさえすれば、また何回も来てくれるし、なんなら友達にも勧めてくれる。そういう人がいてくれたからこそ、どん底な時もがんばれたのだそうです。

それから「アクセルの踏み込み」。売り上げが低迷している時は、ネガティブな思考に沈みがちですが、そこで思い切って必要な手を打つために投資できる人は、なかなかいないと思われます。

そして「球種を増やせるプロ」。小籠包に拘らず、常にチャンスを狙ってギラギラしてることが、例えば高校の文化祭のタピオカドリンクのニーズに気づくことに繋がる。現状に安心するのではなく、「もっと何かないか」といつも探してる姿勢が大切なのだそうです。タピオカのこのブームもそろそろ先が見えているので、次なるターゲットも既に決まっていて、そのための店舗契約を進めているところだとか。

ただ、そうは言っても様々なことにトライできるのは、小籠包屋という軸足あってのこと。だからこそ大事に守っていきたいと思っているのだそうです。

T氏の次の展開を見届けるのを楽しみにしています。(坂本 知香)